インフルエンザワクチンどちらを選ぶ?「フルミスト」と「注射型ワクチン」|大田区久が原の内科・小児科|久が原ファミリークリニック|池上駅徒歩12分・土曜日も診察対応
インフルエンザワクチンどちらを選ぶ?「フルミスト」と「注射型ワクチン」
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2種類のワクチンが選択可能になりました!
インフルエンザの予防には、ワクチン接種が非常に効果的です。インフルエンザワクチンには今までの「注射不活化ワクチン」以外にも2024年から「経鼻生ワクチン(フルミスト®)」が日本でも承認を得て販売開始となりました。2025年から大田区の助成が行われることになったので、当院でも接種を開始します。
このページでは、これら2つのワクチンについて詳しく比較し、それぞれの特徴を理解していただけるようにまとめました。ぜひワクチンの選択の際にご活用ください。

まず、フルミストについて簡単に説明します。
フルミストは、鼻腔に噴霧するタイプのワクチンで、2歳以上19歳未満の子どもや若者を対象としています。成人や高齢者は対象外です。痛みを伴わないため、特に注射が苦手、痛みに敏感な子どもたちにはぴったりの選択肢です。鼻の中に噴霧されたワクチンが体内で免疫反応を引き起こし、インフルエンザウイルスに対する免疫を作ります。
アメリカでは2003年に承認され、ヨーロッパでも2011年に承認されていますが、日本では2024-2025シーズンから国内承認が始まりました。
生きたインフルエンザウイルスの病原性をできるだけ抑え、免疫が作れるギリギリまで弱めた製剤です。ウイルス自体が体内で増殖することを通じて免疫を獲得します。自然感染と似た流れで免疫を作ることができ効果が長持ち(約1年)します。1回の接種で十分な効果が期待され、迅速に免疫を獲得できます。
インフルエンザウイルスを不活化(殺菌)した製剤です。ウイルスそのものは生きていないため、感染のリスクは全くありません。 複数回の接種が推奨されており、免疫が完全に獲得されるまでに時間がかかることがあります。特に免疫力が弱い方や小さな子どもには、2回の接種が必要です。持続効果は約5ヶ月程度とされています。
2種類のワクチンの効果ですが、フルミストも注射型ワクチンも、インフルエンザの発症を予防する効果は基本的に同等です。
経鼻生ワクチンは鼻腔粘膜に直接作用するため、ウイルスの侵入を防ぐ「局所免疫」が強化されます。鼻や喉からの感染予防効果が期待されます。
注射不活化ワクチンは主に体内でウイルスの増殖を抑える「全身免疫」が形成され、重症化の予防や症状の緩和に効果的です。
30~40%の人で接種後3日~7日までに鼻汁・鼻閉・咽頭痛・咳などの感冒症状が、数%の人で発熱が出ます。注射不活化ワクチンに比べ、副反応が多くなっています。重篤な副作用は非常に稀です。
注射部位に痛みや腫れが生じることが主な副反応です。ごく稀に、発熱や体のだるさといった全身的な反応が見られることもあります。重篤な副作用は非常に稀です。
米国では、「喘息または喘鳴の既往歴のある 2~4 歳児」への接種を推奨していません。日本の添付文書上では「重度の喘息を有する者、又は喘鳴の症状を呈する者」の接種は要注意とされています。
当院では
「喘息または喘鳴の既往歴のある 2~4 歳のお子さん」は接種不可×
「5歳以上は接種日に喘鳴がなく、かつ、1ヶ月以内に喘息発作や喘鳴を起こしていない方」は接種可○
とさせて頂きます。喘息または喘鳴の既往歴のある 2~4 歳のお子さんや、1ヶ月以内に喘息発作を起こした方は、注射不活化ワクチンの接種をお願いします。
Q1. フルミストは何歳から受けられますか?大人も受けられますか?
A. 日本でフルミストの対象となっているのは2歳以上19歳未満(18歳まで)の方です。2歳未満のお子さまと19歳以上の方は対象外のため、注射のワクチン(生後6か月から接種可)をおすすめします。
Q2. フルミストと注射、どちらを選べばよいですか?
A. インフルエンザの発症を防ぐ効果は、どちらも基本的に同等です。
・注射が苦手、通院の回数を減らしたい方 → フルミスト(1回・痛みなし)
・2歳未満または19歳以上の方、喘息・喘鳴の既往がある2〜4歳のお子さま、妊娠中の方、免疫が低下している方 → 注射のワクチン
迷われる場合は、診察時にお気軽にご相談ください。
Q3. 効果はどのくらい続きますか?
A. どちらも効果が出るまで接種後2週間ほどかかります。効果の持続は、注射のワクチンで約5か月、フルミストで約1年とされています。
Q4. 注射のワクチンは何回うちますか?2回目の間隔は?
A. 生後6か月〜13歳未満のお子さまは2回接種で、間隔は2〜4週間(できれば4週間)です。13歳以上の方は通常1回です。フルミストは年齢にかかわらず1回で完了します。
Q5. 副反応はありますか?熱は出ますか?
A. フルミストでは鼻水・鼻づまりが最も多く、のどの痛み、せき、発熱がみられることもあります。発熱の頻度は、注射のワクチンよりフルミストのほうが多いとされています。注射のワクチンでは、接種した部位の赤み・腫れ・痛みが中心で、まれに発熱やだるさが出ます。多くは数日でおさまり、重い副反応は非常にまれです。
Q6. 鼻水や鼻づまりがあっても受けられますか?
A. 軽い鼻水であれば接種できることが多いです。ただし、鼻づまりが強いとワクチンが十分に届かない可能性があるため、症状が強い場合は日を改めるか、注射のワクチンへの変更をご相談ください。37.5℃以上の発熱があるときは接種できません。
Q7. インフルエンザにかかった場合、ワクチン接種までどのくらい期間をあければよいですか?
A. インフルエンザにかかった場合は、治ってから2週間以上あけて接種してください。
Q8. 接種後に家族にうつることはありますか?
A. フルミストは生ワクチンのため、接種後しばらく鼻からワクチンウイルスが出ることがあります。健康なご家族ではほとんど問題になりませんが、重い免疫不全の方とは、接種後1〜2週間はできるだけ密接な接触を避けてください。
Q9. ほかのワクチンと同時に受けられますか?
A. 医師が必要と認めた場合は、ほかのワクチンと同時に接種できます。
Q10. 費用や助成はありますか?
A. 大田区では、18歳(高校3年生相当)までのお子さまのインフルエンザ予防接種費用の一部を助成しています(令和8年度:生ワクチン〈フルミスト〉1回4,000円、不活化ワクチン〈注射〉1回2,000円、接種期間2026年9月24日〜2027年1月31日)。当院の料金・ご予約方法は「インフルエンザワクチン接種について」のページをご覧ください。
Q11. いつ受ければよいですか?
A. 流行が本格化する前の10〜11月頃がおすすめです。注射のワクチンを2回うつ場合は、12月中旬までに2回目を終えるのが目安です。

参考情報
フルミスト点鼻液 添付文書|医薬品医療機器総合機構(PMDA)
インフルエンザ治療・予防指針|日本小児科学会
インフルエンザQ&A|厚生労働省
こどものインフルエンザ予防接種費用を一部助成します(任意接種)|大田区
<この記事の監修者>

森川 日出男(もりかわ ひでお)
久が原ファミリークリニック 院長
経歴
日本医科大学卒業。国立病院機構 東京医療センターにて初期研修、総合内科後期研修、小児科後期研修を修了し、同センター総合内科医員を務める。その間、松原アーバンクリニックの非常勤医師として訪問診療に従事。その後、自由が丘メディカルプラザにて内科・小児科・訪問診療に従事し、久が原ファミリークリニックを開業。
資格・所属学会
日本内科学会 総合内科専門医・指導医
日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医・指導医
臨床研修指導医(厚生労働省)
日本小児科学会/日本内科学会/日本プライマリ・ケア連合学会/日本感染症学会
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