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睡眠時無呼吸症候群の治療法|CPAP・マウスピースの違いと費用、保険適用の条件を医師が解説|大田区久が原の内科・小児科|久が原ファミリークリニック|池上駅徒歩12分・土曜日も診察対応

睡眠時無呼吸症候群の治療法|CPAP・マウスピースの違いと費用、保険適用の条件を医師が解説

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「睡眠時無呼吸症候群といわれたら、必ずCPAPを使うの?」「マウスピースとの違いや、毎月かかる費用を知りたい」と感じていませんか。

睡眠時無呼吸の治療には、CPAP(シーパップ)、医療用のマウスピース、生活習慣の見直しなどがあります。検査でわかる重症度だけでなく、日中の症状や体の状態に合わせて選ぶことが大切です。[1][2][3]

この記事では、主に大人の「閉塞性睡眠時無呼吸症候群」を対象に、治療の違い、保険適用、費用の考え方を解説します。お子さんや、呼吸を調節する仕組みに原因がある「中枢性」の場合は、治療方針が異なります。[1]

この記事の執筆・監修
久が原ファミリークリニック 院長 森川 日出男
総合内科専門医・指導医/家庭医療専門医・指導医
この記事のポイント
CPAPは空気の圧力で気道を保ち、マウスピースは下あごの位置を調整します。[2][3]
保険適用は検査結果と症状などの条件で判断します。費用だけで治療法は決められません。[4][6]
当院のCPAP治療費は、3割負担で月額約4,000円が目安です(初・再診料別)。
治療を始めた後も、症状・装置の使用状況・検査データの確認を続けます。[3][4]
目次

睡眠時無呼吸症候群の治療はどう選ぶ?

閉塞性睡眠時無呼吸症候群では、眠っている間に空気の通り道が狭くなり、呼吸が止まる、あるいは浅くなることを繰り返します。肥満だけでなく、あごの形や扁桃なども関係するため、やせている方にも起こります。[1][8]

治療の目的は、いびきを小さくすることだけではありません。睡眠中の呼吸を改善し、眠気や熟睡感の乏しさなどの困りごとを減らすことも目指します。自覚症状が少なくても、呼吸が止まっていると指摘された場合は検査を検討します。[1][2]

AHIは治療を考えるための指標の一つ

AHI(無呼吸低呼吸指数)は、睡眠1時間あたりに無呼吸・低呼吸が何回起きるかを示す指標です。成人では、5以上15未満を軽症、15以上30未満を中等症、30以上を重症とする分類が用いられます。[8]

ただし、同じAHIでも、眠気の程度、酸素の低下、合併する病気、お口の状態などは異なります。重症度の分類と、健康保険でCPAPを始めるための条件は同じものではありません。主治医が検査全体と診察内容を合わせて判断します。[1][3][4]

強い眠気がある場合は、運転などにも注意を
仕事中や運転中に眠ってしまいそうなときは、自動車の運転や危険を伴う作業を控え、早めに医療機関へ相談してください。眠気による事故を防ぐことも大切です。[3]

CPAPとマウスピースの違い

どちらも睡眠中に使う治療ですが、気道を広げる方法と、使用にあたって確認する点が異なります。[2][3]

空気の圧で気道を広げるCPAPと、下あごを前に出して気道を確保するマウスピースについて、主な対象・特徴・保険適用を比較した図
呼吸を保つ仕組み
CPAP
マスクから圧力をかけた空気を送り、気道がふさがるのを防ぎます。
マウスピース
下あごを通常より前に出した位置に保ち、気道が狭くなるのを抑えます。
治療を検討する場面
CPAP
中等症〜重症を中心とした閉塞性睡眠時無呼吸の標準的な治療です。
マウスピース
軽症を中心に、歯・歯ぐき・あごの状態や治療効果を確認しながら検討します。
使用中に気をつける点
CPAP
マスクのずれ、空気漏れ、鼻や口の乾燥などがあれば調整を相談します。
マウスピース
歯やあごに負担がかかることがあり、歯科での調整と経過確認が必要です。
一般的な治療の比較です。どちらが適しているか、また十分な効果が得られるかは、診察・検査で判断します。[2][3][7]

CPAP療法の仕組みと、続けるための工夫

CPAPは、睡眠中にマスクを装着し、機器から送り込む空気の圧力で呼吸の通り道を保つ方法です。酸素を追加する治療ではなく、空気の圧力で気道を支える治療です。圧力などの設定は、症状や検査結果に応じて医師が決めます。[2]

装着している間の無呼吸・低呼吸を抑えるため、治療を続けることが重要です。「いびきがなくなったから治った」と自己判断で使用をやめず、眠気や使用データも含めて主治医と確認してください。[4][7]

違和感があっても、我慢するだけにしない

使い始めには、マスクが合わない、息を吐きにくい、鼻や口が乾くなどの困りごとが出る場合があります。何が気になるかを具体的に伝えることで、装着のしかた、マスク、加湿、機器の設定などを見直せることがあります。[7]

使いにくさは、中断する前に相談しましょう
無理に我慢して装着を続けることも、自己判断で圧力を変更することも避けましょう。困っている点と実際の使用状況を共有し、自分に合った使い方を医療機関と調整します。[2][7]

マウスピース治療が向いている人と注意点

睡眠時無呼吸に用いるマウスピースは「口腔内装置」とも呼ばれます。歯科でお口に合わせて製作し、下あごの位置を調整することで、舌がのどの方向へ落ち込むのを抑えます。[3]

軽症の方などで選択肢になりますが、歯や歯ぐきの状態、あごの関節に問題がないかといった評価も必要です。CPAPが使いにくい方も、マウスピースに変えれば同じ効果が得られるとは限りません。まず主治医に相談し、歯科と連携して適応を検討します。[1][3]

市販品・歯ぎしり用の装置とは区別する

睡眠時無呼吸の治療では、装置をつけたことよりも、呼吸が改善したかが重要です。市販のいびき対策グッズや、歯ぎしり用マウスピースで代用できるとは限りません。医科で診断を受け、治療用の装置を歯科で調整したうえで、必要に応じて睡眠検査などで効果を確認します。[3][5][6]

当院の診療案内でも、マウスピースは歯科医院で患者さんごとの口の形に合わせて製作する方法をご案内しています。当院内で製作するものではないため、希望される方は受診時にご相談ください。

治療費はいくら?費用と保険適用の条件

CPAPとマウスピースは、健康保険の条件も、費用がかかるタイミングも異なります。CPAPの月ごとの費用と、マウスピースの製作料だけを比べて「どちらが安い」と決めず、検査・通院・調整も含めて確認しましょう。[4][5][6]

簡易検査約3,000円、在宅PSG約12,000円、CPAP月額約4,000円という3割負担の費用目安を示した図。初診料・再診料は別途

当院で案内している検査・CPAPの費用目安

以下は当院公式サイトの掲載額です。いずれも3割負担・初診料/再診料別の目安で、窓口で支払う総額を確約するものではありません。
簡易睡眠検査

約3,000円

必要性を診察で判断します。
精密検査(在宅PSG)

約12,000円

脳波を含む検査です。
CPAP治療

月額 約4,000円

治療を継続する間の月ごとの目安です。

ご負担の割合、併せて行う診療、診療報酬の改定などにより支払額は変わります。初回は検査費用などもかかるため、CPAPの月額だけを見て初診時の費用と考えないようにしましょう。

CPAPの保険適用は、AHIと症状などで判断

2026年10月時点の診療報酬資料では、閉塞性睡眠時無呼吸に対するCPAPの保険診療は、主に以下の条件で扱われます。「AHIが一定以上なら、それだけで必ず保険適用」という意味ではありません。[4]

AHIが15以上の場合
日中の眠気や起床時の頭痛などが強く、日常生活に支障があることに加え、PSG(睡眠ポリグラフィー)で睡眠が分断され、深い睡眠が著しく減少・欠如しており、CPAPによってその状態が改善することなどの条件を確認します。[4]
AHIが30以上の場合
上記のうち、PSGでの睡眠段階に関する条件は求められません。ただし、日中の眠気・起床時の頭痛などの自覚症状が強く、生活に支障があるという条件は必要です。検査内容を踏まえて医師が適応を判断します。[4]

当院では、簡易検査の結果に応じて、必要な場合は在宅PSGへ進む流れを案内しています。検査ごとに評価できる内容は異なるため、結果の数字だけで治療の要否を自己判断しないことが大切です。

マウスピースの保険適用と製作料

睡眠時無呼吸の治療用口腔内装置を保険で製作するには、医科からの診療情報提供など、所定の条件があります。医科での診断を受けずに「いびき用として希望する」だけで、保険が適用されるわけではありません。[3][6]

2026年度の歯科診療報酬では、装置の製作方法により2,000点または3,000点が設定されています。1点10円で計算すると、装置の製作料に相当する部分は、3割負担で6,000円または9,000円です。[5]

これは治療全体の合計額ではありません。診察、型取り、かみ合わせの記録、装着、調整、検査などの費用は別にかかります。自由診療で製作する装置の料金とも異なります。実際の総額は製作を担当する歯科医院でご確認ください。[6]

生活習慣の見直しや手術も必要?

肥満がある場合は食事や運動を見直し、体重を適正に近づけることが治療の一部になります。ただし、減量だけで改善しきらない場合もあり、必要な装置による治療を先延ばしにする理由にはなりません。[1]

就寝前の飲酒を控えることや、仰向けで無呼吸が増える方が横向きで眠ることも、状態によって役立ちます。生活習慣の工夫は、CPAPなどの代わりになるとは限らないため、取り入れ方を主治医と相談しましょう。[1][8]

扁桃の腫大など、気道を狭くする原因によっては手術が検討されることもあります。特にお子さんの治療は成人と異なるため、耳鼻咽喉科などでの評価が必要になる場合があります。すべての方が手術で治るわけではありません。[8]

高血圧や糖尿病などを治療中の方も、睡眠の様子を主治医に伝えてください。睡眠時無呼吸だけでなく、併せている病気も含めて診療を考えることが重要です。[1]

久が原ファミリークリニックでの検査・治療の流れ

当院では、睡眠時無呼吸が疑われる方の相談、自宅で行う検査、CPAP導入後の診療を行っています。受診から治療の継続までは、次の流れを基本としてご案内しています。

睡眠時無呼吸症候群の問診、簡易検査や在宅PSG、結果説明、治療開始までを4段階で示した図
01 症状と生活状況を相談
いびきや無呼吸を指摘されたこと、日中の眠気、朝の頭痛、治療中の病気などをお伝えください。ご家族から聞いた睡眠中の様子も参考になります。
02 自宅での検査を実施
簡易睡眠検査を行い、結果に応じて脳波も測定する在宅PSGなど、必要な検査を検討します。
03 結果の説明と治療方法の検討
無呼吸の程度と症状を確認し、CPAPやマウスピースなどの適応、費用、続け方について相談します。
04 治療開始後も状態を確認
当院ではCPAP導入後、月1回の受診をご案内しています。使用状況やデータを確認し、治療効果を判定します。
検査の実施方法や治療・通院計画は、症状や検査結果に応じてご案内します。月1回の受診は当院の公開案内に基づくもので、全国一律の通院回数を説明したものではありません。
いびき・睡眠中の無呼吸が気になる方へ
日中の眠気や朝のだるさも含めてご相談ください。検査結果を踏まえ、治療方法を一緒に検討します。

睡眠時無呼吸の治療についてよくある質問

CPAPは一生続けなければいけませんか?
一律に一生続けると決まるわけではありません。ただし、CPAPは装着中の呼吸を支える治療です。体重や体の状態が変わっても自己判断で中断せず、検査などで無呼吸の状態を確認して、継続や変更を主治医と検討します。[1][2][7]
昼間に眠くなければ、治療しなくてよいのでしょうか?
眠気が少なくても睡眠時無呼吸が起きている場合があります。無呼吸を指摘された、熟睡できないなどの気になる点があれば相談してください。治療が必要か、CPAPの保険適用条件を満たすかは、別々に評価します。[1][4]
マウスピースは作れば終わりですか?
製作後も、お口に合っているか、歯やあごに負担がないか、無呼吸が改善したかを確認します。いびきの音だけでは判断できないため、医科と歯科で経過をみて、必要に応じて調整や検査を行います。[3][6]
治療費が心配です。最初の診察で相談できますか?
費用が気になることを受診時にお伝えください。当院掲載のCPAP月額約4,000円は、3割負担で初・再診料を除いた目安です。検査費用、診察料、装置を継続する場合の負担など、どの段階で費用がかかるかを確認しましょう。

まとめ|費用だけでなく、効果と続けやすさを確認しましょう

睡眠時無呼吸の治療は、CPAPとマウスピースのどちらかを好みだけで選ぶものではありません。検査と診察で状態を確認し、必要な効果を得られる方法を選ぶことが出発点です。[1][2][3]

覚えておきたいポイント
CPAPとマウスピースは、呼吸を保つ仕組みや適応が異なります。
保険の条件と、検査・製作・通院それぞれの費用を分けて確認しましょう。
生活習慣の改善も取り入れ、装置の使用や治療変更は主治医と相談しましょう。

当院では自宅での検査に対応し、CPAP導入後も使用状況や効果を確認しています。いびき、眠気、朝のだるさを「いつものこと」と済ませず、気になる方は久が原ファミリークリニックへご相談ください。

参考・関連情報

[1]日本呼吸器学会「夜、呼吸、いびきが止まると言われました」

無呼吸の種類、症状、治療の考え方。

[3]日本歯科医師会「睡眠時無呼吸症候群」

口腔内装置、医科・歯科の連携、経過確認。

[4]厚生労働省「医科診療報酬点数表に関する事項」C107-2

CPAPの保険算定条件(PDF304ページ)。

[5]厚生労働省「歯科診療報酬点数表」I017-1-2

睡眠時無呼吸の口腔内装置の製作料(PDF60ページ)。

[6]厚生労働省「歯科診療報酬点数表に関する事項」I017-1-2

紹介、製作、印象・咬合採得・装着・調整の扱い(PDF95〜96ページ)。

[7]フクダ電子「CPAP」

装置の使い方と使用時の困りごと。

[8]日本呼吸器学会「睡眠時無呼吸症候群」

原因、重症度の分類、生活習慣・手術について。
医療・制度情報の確認日:2026年10月8日。一般的な治療は学会資料等、保険の数値条件は現行の厚生労働省資料を参照しています。

久が原ファミリークリニック院長・森川日出男医師の写真と、総合内科専門医・指導医、家庭医療専門医・指導医の資格を掲載した紹介画像
この記事の執筆・監修者
森川 日出男
久が原ファミリークリニック 院長
経歴
日本医科大学卒業。国立病院機構 東京医療センターにて初期研修、総合内科後期研修、小児科後期研修を修了し、同センター総合内科医員を務める。その後、内科・小児科・訪問診療などの診療経験を経て、久が原ファミリークリニックを開院。
資格・所属学会
日本内科学会 総合内科専門医・指導医
日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医・指導医
臨床研修指導医(厚生労働省)
日本小児科学会
日本内科学会
日本プライマリ・ケア連合学会
日本感染症学会