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インフルエンザ|大田区久が原の内科・小児科|久が原ファミリークリニック|池上駅徒歩12分・土曜日も診察対応

インフルエンザ

influenza

執筆者情報

※執筆日:2026年10月時点

本記事は、久が原ファミリークリニック 院長・日本内科学会 総合内科専門医/日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医の森川日出男が監修しています。

この記事のまとめ

✓ インフルエンザは、急な高熱と全身のだるさ・関節痛などが特徴のウイルス感染症です。
✓ 検査は発熱から12時間ほど経ってからのほうが正確に出やすくなります。
✓ 抗インフルエンザ薬は、発症から48時間以内に始めると熱の期間を短くする効果が期待できます。
✓ 治療薬の有無にかかわらず、発熱から2日間はお子さまを一人にしないようにしてください(異常行動の予防)。
✓ 登園・登校は「発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日(幼児は3日)を経過するまで」お休みです。
✓ 予防の基本はワクチン接種と手洗い・換気です。

目次

  1. インフルエンザとは?
  2. どのように感染しますか?
  3. よく見られる症状は?
  4. 注意が必要な症状(すぐに受診を)
  5. どのように診断しますか?
  6. 治療法は?
  7. お家でのケアと注意点
  8. いつから登園・登校できますか?
  9. 予防方法は?
  10. 参考文献

1.インフルエンザとは?

 

インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって起こる感染症です。主にA型とB型があり、毎年冬を中心に流行します。普通のかぜと比べて、急に38℃以上の高熱が出ること、全身の症状が強いことが特徴です。

多くのお子さまは数日〜1週間ほどで自然に回復しますが、乳幼児や持病のあるお子さまでは、肺炎や脳症などの合併症に注意が必要です。

2.どのように感染しますか?

 

主な感染経路は次の2つです。

主な感染経路

  • ✓ 飛沫感染:咳やくしゃみのしぶきに含まれるウイルスを吸い込んで感染します。
  • ✓ 接触感染:ウイルスが付いた手で口や鼻、目を触ることで感染します。

感染してから症状が出るまでの潜伏期間は1〜3日ほどと短く、家族内や園・学校で一気に広がりやすいのが特徴です。熱が出る前日から、熱が下がった後もしばらくはウイルスを出し続けます。

3.よく見られる症状は?

 

主な症状

  • ✓ 急な発熱(38〜40℃)
  • ✓ 寒気、ふるえ
  • ✓ 頭痛、関節痛、筋肉痛
  • ✓ 強いだるさ、食欲低下
  • ✓ 咳、のどの痛み、鼻水
  • ✓ 腹痛、嘔吐、下痢(特にB型や小さなお子さま)

小さなお子さまは「だるい」「関節が痛い」とうまく言えないため、機嫌が悪い、ぐったりしている、いつもより眠りがちといった様子で現れることがあります。熱がいったん下がって再び上がる「二峰性発熱」がみられることもあります。

4.注意が必要な症状(すぐに受診を)

 

次のような症状がある場合は、診療時間外でも早めに医療機関を受診してください。

すぐに受診が必要なサイン

  • ✓ けいれんが起きた、または5分以上続く
  • ✓ 呼びかけへの反応が悪い、意識がもうろうとしている
  • ✓ 意味不明なことを言う、おびえる、急に走り出すなどの異常な言動が続く
  • ✓ 呼吸が苦しそう(肩で息をする、ゼーゼーする、顔色や唇の色が悪い)
  • ✓ 水分がとれず、半日以上おしっこが出ない
  • ✓ 熱が下がった後に再び高熱が出て、咳がひどくなる(肺炎の可能性)
  • ✓ 生後6か月未満で発熱している

これらはインフルエンザ脳症や肺炎などの合併症のサインのことがあります。

5.どのように診断しますか?

 

診察で症状や周囲の流行状況を確認し、必要に応じて鼻の奥を綿棒でぬぐう迅速抗原検査を行います。10〜15分ほどで結果がわかります。

検査のタイミングについて

  • ✓ 発熱直後はウイルス量が少なく、本当はインフルエンザでも「陰性」と出ることがあります
  • ✓ 発熱から12時間ほど経ってからの検査のほうが正確です
  • ✓ ただし、ぐったりしている、呼吸が苦しそうなど具合が悪い場合は、時間にかかわらず受診してください

家族内で感染者がいて典型的な症状がある場合などは、検査結果だけでなく症状や経過も合わせて総合的に判断します。

お子さまの発熱・インフルエンザの検査をご希望の方へ

6.治療法は?

 

抗インフルエンザ薬

ウイルスの増殖を抑える薬で、発症から48時間以内に始めると、熱が出ている期間を短くする効果が期待できます。

日本小児科学会の指針では、幼児、喘息などの基礎疾患があり重症化しやすいお子さま、呼吸器症状が強いお子さまには投与が推奨されています。一方、それ以外の元気なお子さまでは、薬を使わずに自然に治ることも多く、必ず使わなければならない薬ではありません。症状やご家族のご希望を伺いながら一緒に決めていきます。

 

お子さまの年齢による薬の選び方

お子さまの抗インフルエンザ薬は、年齢と吸入が上手にできるかどうかで選びます。日本小児科学会の指針をもとにまとめると、次のとおりです。

薬の名前(一般名) 使い方 1歳未満 1〜5歳 6〜11歳 12歳以上
タミフル
(オセルタミビル)
飲み薬
(1日2回・5日間)
◎ 推奨 ◎ 推奨 ◎ 推奨 ◎ 推奨
ゾフルーザ
(バロキサビル)
飲み薬
(1回のみ)
×
積極的には推奨しない
△
B型に限り検討(積極的には推奨しない)
△
A型は慎重に、B型は検討
◎ 推奨
リレンザ
(ザナミビル)
吸入薬
(1日2回・5日間)
×
推奨しない
△
多くは吸入が難しい
○
吸入できれば使用
◎ 推奨
イナビル
(ラニナミビル)
吸入薬
(1回のみ)
×
推奨しない
△
多くは吸入が難しい
○
吸入できれば使用
◎ 推奨
ラピアクタ
(ペラミビル)
点滴
(入院などで使用)
全年齢:飲み薬・吸入が難しい場合に検討

◎:推奨 ○:条件つきで使用 △:限定的・慎重に使用 ×:推奨しない

薬選びのポイント

  • ✓ タミフルは生後2週以降の赤ちゃんから使え、すべての年齢で第一選択となる薬です。
  • ✓ 吸入薬(リレンザ・イナビル)は、上手に吸い込めないと効果が十分に得られません。小さなお子さまでは難しいことが多いため、診察室で吸入できるか確認してから選びます。
  • ✓ ゾフルーザは1回で済む便利な薬ですが、お子さまでは薬が効きにくい「耐性ウイルス」が出やすいことが報告されています。そのため、特に12歳未満ではほかの薬を優先し、使う場合は慎重に判断します。
  • ✓ ラピアクタは点滴の薬で、飲み薬や吸入が使えない重症の場合などに検討します。(当院では準備がありません)

 

解熱剤

熱でつらい時や眠れない時には、アセトアミノフェン(カロナール、アンヒバ坐剤など)を使います。

注意:アスピリンなど一部の解熱剤は、インフルエンザ脳症やライ症候群との関連が指摘されているため、お子さまには使いません。市販薬や大人用の薬を使う前にご相談ください。

 

抗生剤(抗生物質)

インフルエンザはウイルスによる病気のため、抗生剤は効きません。中耳炎や細菌性肺炎などを合併した場合に使います。

7.お家でのケアと注意点

 

お家でのケア

  • ✓ 水分補給:少量ずつこまめに。経口補水液、麦茶、スープなどで構いません。
  • ✓ 安静と睡眠:無理に食べさせなくても大丈夫です。食べられるものを少しずつ。
  • ✓ 室内環境:適度な加湿(湿度50〜60%)と換気を心がけましょう。
  • ✓ 家族内の感染予防:できれば看病する人を決め、タオルの共用を避け、こまめに手洗いをしましょう。

異常行動に注意してください

インフルエンザにかかると、治療薬を使っているかどうかに関係なく、急に走り出す、部屋から飛び出そうとするなどの異常行動がみられることがあります。特に発熱から2日間は、お子さまを一人にしないようにしてください。

  • ✓ 玄関や窓の施錠を確実にする
  • ✓ ベランダに面していない部屋で寝かせる
  • ✓ 戸建ての場合は、できるだけ1階で寝かせる

8.いつから登園・登校できますか?

 

インフルエンザは学校保健安全法で出席停止期間が決められています。

「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児は3日)を経過するまで」

  • ✓ 発熱した日を「0日目」として数えます。
  • ✓ 小学生以上:発症後5日を過ぎていて、かつ熱が下がってから2日が経過していること
  • ✓ 保育園・幼稚園のお子さま:発症後5日を過ぎていて、かつ熱が下がってから3日が経過していること

(例)月曜日に発熱(0日目)、水曜日に解熱した場合
・発症後5日=土曜日まで
・解熱後2日=金曜日まで(幼児は解熱後3日=土曜日まで)
→ どちらも満たした翌日の日曜日から登校・登園が可能になります。

園や学校によっては「登園(登校)許可証」や「登園届」が必要な場合があります。必要な書類は園・学校にご確認ください。

9.予防方法は?

 

インフルエンザワクチン

ワクチンは感染を完全に防ぐものではありませんが、発病を減らし、重症化(脳症や肺炎、入院)を防ぐ効果が期待できます。効果が出るまで約2週間かかるため、流行前〜流行初期の接種がおすすめです。

当院では、注射のワクチンと、鼻にスプレーするワクチン(フルミスト®)の2種類をご用意しています。それぞれの特徴や選び方、料金・予約方法については、別記事「インフルエンザワクチンどちらを選ぶ?『フルミスト』と『注射型ワクチン』」をご参照ください。

日常の予防

  • ✓ 石けんでの手洗い、アルコール消毒
  • ✓ 咳エチケット(マスク、ティッシュ、袖で口を覆う)
  • ✓ こまめな換気と適度な加湿
  • ✓ 十分な睡眠と栄養
  • ✓ 流行期は人混みをなるべく避ける

お子さまの発熱やインフルエンザが心配な時は、お気軽にご相談ください。発熱のあるお子さまは、受診前にお電話またはWEB予約でお知らせください。

インフルエンザの診察・予防接種のご予約はこちらから

 

 

<この記事の監修者>

久が原ファミリークリニック院長森川 日出男

森川 日出男(もりかわ ひでお)
久が原ファミリークリニック 院長

経歴
日本医科大学卒業。国立病院機構 東京医療センターにて初期研修、総合内科後期研修、小児科後期研修を修了し、同センター総合内科医員を務める。その間、松原アーバンクリニックの非常勤医師として訪問診療に従事。その後、自由が丘メディカルプラザにて内科・小児科・訪問診療に従事し、久が原ファミリークリニックを開業。

資格・所属学会
日本内科学会 総合内科専門医・指導医
日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医・指導医
臨床研修指導医(厚生労働省)
日本小児科学会/日本内科学会/日本プライマリ・ケア連合学会/日本感染症学会

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