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新型コロナワクチンについて vol 2

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vol 1では新型コロナワクチンの基本的な知識について解説しました。
vol 2では日本で使用される予定のワクチン3種類の効果や、なぜこんなに早く開発・承認されたのかについて解説します。

 

日本で使用される予定のワクチン3種類

 

ファイザー社、モデルナ社がmRNAワクチン、アストラゼネカ社がウイルスベクターワクチンです。
医療従事者への先行接種、高齢者への接種は今のところファイザー社のものが使用される予定です。

 

ワクチンの効果とは?

 

新型コロナワクチンの治験では、主に「発症予防」と「重症化予防」を見ています。
症状が出ないため感染したかどうか分からない「無症状感染」が多い新型コロナウイルス感染症では、感染予防効果を実証するのは困難だからです。

 

<ワクチン効果の計算>

治験は真薬(本物のワクチン) vs 偽薬(生理食塩水や他のワクチン)で効果を見ています。
真薬を接種した被験者群での感染率 vs 偽薬を接種した被験者群での感染率 を比較します。

 

例えば、真薬群で10人中1人感染 vs 偽薬群で10人中5人感染 したとすると「偽薬群が真薬を接種したら5人中4人は防げた」と考えます。
☆ワクチンの効果は「真薬ならば防げた割合」となり 4/5=0.8でワクチン効果は80%と計算します。

 

それぞれのワクチン比較

では、それぞれのワクチンを見ていきたいと思います。

 

①治験の参加者

ファイザーは16歳以上の約4万人、モデルナは18歳以上の約3万人、アストラゼネカは18歳以上の医療従事者が中心で約1万人の参加者となっています。
高齢者やアジア人も含まれています。

 

②発症予防効果

 

どのワクチンも非常に高い発症予防効果が実証されています。
ウイルスベクターワクチンであるアストラゼネカ社のものは70%程度ですが、それでもインフルエンザワクチンなどに比べると非常に効果が高いと言えます。

 

③重症化予防効果

 

重症化の予防効果はいずれのワクチンも非常に高いと言えます

 

なぜ開発が早かったのか?

ここまでお読み頂いて非常に効果の高いワクチンであることはご理解頂けたと思います。
でも「こんなに短期間で開発・承認されたワクチンは不安!」とお思いの方も多いと思います。

短期間でワクチンが開発・承認された理由として
・今までと全く違う方法で作られたワクチンである(ウイルス培養や弱毒化の必要がなく時間がかからない)
・爆発的に感染が広がったため治験の参加者がすぐに集まった
・アメリカやイギリスの政府の援助があったため第3相試験の途中で大量生産がスタートされた
などが挙げられます。

 

短期間で開発・承認されましたが、下記の通りきちんとした審査がなされており、ステップが飛ばされている訳ではありません。
・治験のどの過程もスキップしておらず、各段階で厳格な審査なしでは次のステップに進めない
・ほとんどの重篤な副作用は接種2ヶ月以内に起きるため、治験でFDA(日本の厚労省のような役割)は2ヶ月以上の観察期間を必須とした

 

vol 2は以上です。
vol 3ではワクチンの副反応や、アナフィラキシーについて解説します。